UNIVAS note

2020.11.03

戦国東都実況体験記⑤「プロ意識を持って臨んだ」 河西涼太(東京外国語大学)

私はこの度東都大学野球の学生実況を務めさせていただきました。ここまで5試合を担当し、簡単ですがその感想を綴らせていただきます。

私は現在、実況アナウンサーを目指して就職活動中で、UNIVAS(ユニバス)さんが開催されているスポーツ実況アナウンス講座を見つけたのが実況のきっかけとなりました。正直なところ応募しようか迷ったのですが、あのとき臆せずに申し込んでおいてよかったと今は思います。

私はこれまでに プロ野球独立リーグ「ルートインBCリーグ」で野球実況を3度経験していました。経験者ということで少しプレッシャーも感じていましたが、「自分が学生実況を引っ張ってやる」という気持ちを持って臨みました。

しかし、いざ東都大学野球リーグの試合を実況してみると、うまくいかないことが多かったです。長時間の試合になるのは当たり前のことで、1人で1試合の模様を伝え続けるのは予想以上にハードでした。得点シーンなどは盛り上げられましたが、表現が一辺倒になったり、無言の時間が続いたり、最初の試合については反省点の残る実況となりました。

その後は家に帰ってからすぐに、自分が実況した試合の確認をしたり、他の方が実況されていた試合のアーカイブ動画などを見たりして、実況の研究を重ねました。自身の実況を振り返ると、改めて気が付く点も多く、「打っていった」「足が止まりました」という表現を多用していることが分かりました。次の実況が翌週だったので、反省点に注意してより良い実況にするという気合が入りました。

反省点を意識して、翌週の水曜日に2回目の学生実況に挑みました。この日は1日に2試合の実況というハードなスケジュールでしたが、どんな表現ができるかワクワクしながら実況していたので、あっという間に時間が過ぎていきました。終えた直後は、新たな反省点がありましたが、最初の試合よりはうまくできたという手応えがありました。SNSでは名指しで私の実況に好感が持てると言ってくださった方もいて、飛びあがるほど嬉しかったです。

その後も2試合を実況し、ここまで計5試合を担当しましたが、プロのアナウンサーと同じ仕事を学生のうちに経験させてもらえて本当に良かったと強く思いました。「学生だから下手でも仕方ない」と思われるのが嫌で、資料作りも言葉選びもプロに負けないつもりで全力を尽くしました。もし学生実況をしていなかったら、こうした“プロ意識”を持つことなく、ただの大学生として就職活動を続けていたと思います。実際の現場でしか得られない意識の変化が最も大きな収穫でした。

東都大学野球の秋季リーグも残り1戦ですが、彼らの野球人生はまだまだ続いていきます。プレーする学生はプロ野球選手を目指し、実況する学生はプロのアナウンサーを目指しています。これからも、高いレベルでプレーする選手たちを、高いレベルの実況で盛り上げていきます。
河西涼太(東京外国語大学)